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手羽作文

東京在住の手羽先くんが、反省を込めて書くブログ

映画『フォレスト・ガンプ』感想 〜ジェニーの人生〜

今さら『フォレスト・ガンプ』を観た。Netflixで。

観たものは感想をなるべく書いていく。

基本的には面白かった。

映画を最初から最後まで続けてみるのがとても苦手だが、

この映画は2時間越えにもかかわらず、ほとんど止めることなく見ることができた。

元々、人の一生を振り返る映画は好きなジャンルということもある。

振り返りという体のため、ナレーションの量が異常に多いが、

それで飽きさせないのはすごいことだ。

これで全てが創作だと、おそらくもたなかったろうが、

頻繁に実際のアメリカの歴史に関するシーンが挟まれることで、いいスパイスになっていた。

www.youtube.com

 

メモしておきたい点を、以下、書いておく

 

①設定が絶妙

「普通より知能指数がちょっと下」という設定が絶妙すぎる。

これによって、ありえる展開(軍隊で出世したり)も、突飛な展開(卓球の天才だったり)も、どっちもアリになる。ちょっと悪い言い方をすれば、みんな、上から目線で、微笑ましく彼の人生を観察できるのだ。どこかで、「自分とは別」という認識で全体を見ることができる。1つ1つのエピソードは、身につまされるものがあったとしても。

これを演じたり、演出したりするのは非常に難しいと思う。その点、とても上手かった。

 

ダン中尉とジェニーのこと

ある種、主人公のフォレストは現実離れしたマスコット的存在なのだが、周囲の、特に、ダン中尉とジェニーは、まさに人間臭さの象徴という感じの人物である。ダンに関してはハッピーエンドだし、戦争の犠牲者ということで当たりは弱いが、ネット上の感想では、やはりジェニーに違和感を感じる声がかなり多かったと思う。

まあ、身勝手な女であるのは間違いない。

フォレストも、「普通の人」だったら、早々に縁を切っていただろう。

しかし、ジェニーが愚かだったということと、フォレストがそれに翻弄され続けたというところに、この映画の一番のドラマがあり、一筋縄でいかないところがある。

フォレストは、やることなすこと全部上手くいっているように見えるのだが、ジェニーとの恋愛に関しては、ほとんど上手くいかずに終了する。

もはや悲劇といってもいい。

では結局ジェニーは何であんな風になってしまったのかというと父親からの虐待が原因で、一概にジェニーを責めても仕方なかったりするのだ。

コミカルな雰囲気の裏にある、このなんとも言えない感じが、逆にこの映画の優れたポイントであると思う。

ジェニーを想いながらフォレストが一人で過ごした夜は何千、何万とあって、それ自体が、フォレストにとって非常に辛いことであったのは、私も大人になったから分かることだ。この映画は、フォレストの一代記のようでありながら、ジェニーの人生もまんべんなく分かるようになっている。フォレストの人生はまだまだ続くことを思えば、実は、ジェニーの人生を描いた作品と言えなくもない。

 

終盤、ジェニーが実家に石を投げるシーンがあり、ついに周囲の石がなくなってしまい、道に座り込んだジェニーに、フォレストが寄り添う。そして、ナレーションで「投げる石が足りないこともある」と入る。

ずっと憎み続けることも、実は難しい、という意味だと思う。いいシーンだった。

 

③校長…

ほとんど止めることなく観ることができたこの映画だが、フォレストを入学させるために母が校長とセックスするシーンに関しては、序盤ながら、何かショックで一旦止めてしまった。正直、あれは辛い…

 

④チョコレートって「食べるまで分からない」ものの例えとしてあんまりしっくりこないなあ…

チョコレートの中に何が入ってるか分からない状態で食べることってあんまりないよね。大抵ナッツとかだし。文化の違いかな。言わんとしていることは分かるし、素敵だと思うけど、名文句とするには、ちょっと例えがしっくりこないなあ…

 

⑤一期一会じゃない

再会がすごく多い

 

全体的にはすごく面白かった。

ジェニーとフォレストのことは、もうちょっと考える余地がある。

まあ、こういう人生ものには、純愛はつきもので、大抵どっちかがどっちかを振り回すのだが、それのお手本のような関係だと思う。