手羽作文

備忘録と反省文を兼ねて書くブログ

スリランカ旅行記②「謎のオプショナルツアー」

スリランカ到着までは↓の記事で

さて、到着した日はもう夜だったので、そのままホテルに向かった。暗くて街並みもよくわからない。日本語の喋れない運転手さんと、助手席のガイドさん、そして後部座席に私である。どこかの企業の御曹司のような布陣でスリランカを巡るのだ。ホテルに到着すると、夕食はカレーだった。このあとわかるが、スリランカでは食事といえばほぼ全てカレーであった。現地の人はもっと別なのも食べているのかもしれないが、観光客にはカレーを食べさせておけば無難なのだろう。辛いものの苦手な私にとってはあまり嬉しいことではないのだが、こればかりは決まっているので仕方ない。辛いものが苦手なのにスリランカを選んだ私にも問題がある。

ホテルに着くと、ガイドさんたちは帰宅し私一人になる。明日の集合時間を決め、解散した。部屋は決して高級ではない。何しろ一番安いツアーなのだ。狭くはないが、清潔感のあまりない部屋だった。鍵とかも簡易的なやつだし、事前にWi-Fiがあると聞いていたのだが、全く電波がない。色々調べた結果、Wi-Fiはフロントの半径5mのみ通じるということがわかった。めちゃくちゃ微弱な電波なのである。そういえばガイドさんは去り際に、「近くにビーチがあるので、朝は行ってみるといい。でも変な人たちが声をかけてくるかもしれないからそれは断って」と言っていた。「そんな危ないビーチ行きたくないなあ…」と思ったが、せっかくなので行かなきゃ損だという気持ちもある。部屋に戻るとすぐに寝てしまった。疲れていたのだろう。外は南国らしくスコールが降ったりしていた。

翌朝、信じられないことに寝坊してしまった。こんなに非日常な空間で寝坊するなんて、自分の睡眠欲の強さに呆れるしかない。ビーチを散歩などもってのほかである。ロビーでは既にガイドさんが待っていた。車に乗り、ダンブッラ石窟寺院という場所に向かう。到着したときには昼になっていて、寺院の受付は昼休みで閉まっていた為、我々も先にランチになった。ランチはもちろんカレービュッフェだ。食事時はガイドさんたちはどこかへ行ってしまうので、私は一人で様々な種類のカレーを試してみた。10種類くらいのカレーが並んでおり、肉やら豆やら野菜やらで分かれている。驚いたことに、赤くて見るからに辛そうなカレーはあまり辛くなく、地味な色のカレーほど激辛だったりした。ちなみに、ビュッフェにはなぜかあまり飲み物が置いていないため、基本的に辛い場合はフルーツを食べて紛らわすことになる。カレーの横にあるバナナ、スイカ、パパイヤを食べるのだ。私はカレーとスイカ、時々バナナというリズムで食べ続けた。こんな食べ方をするのは、一生に一度のことだろう。

ダンブッラ石窟寺院はその名の通り、洞窟内に仏像がたくさんある寺院で、見応えがあった。南国らしく小さなサルがたくさんいた。少し階段を上るのだが、ガイドのおじさんは仕事柄、週1でこの寺院に来ているらしく、信じられないくらいダルそうに階段を上っていた。確かに気温はもはや36度、完全な真夏である。

石窟寺院を見終わると、その日の予定は終わりである。まだ14時くらいだ。完全に時間が余っている。するとガイドさんから「オプショナルツアーどうですか?」という提案があった。この状況ではオプショナルツアーに参加するしかないではないか。「HISは確信犯なのでは?」という疑念を抱きつつも、参加者が1人なので時間が余っているとも考えられる。このツアーも採算が取れているのか不安なことだし、私は追加料金を支払って参加することにした。そうして参加したのは、「カヌーで湖を渡り、牛車に乗って森の奥の小屋まで行き、そこで紅茶を飲むツアー」であった。

あまりにも謎めいている。

まず、とある湖の湖畔に連れてこられた私は、そこで少年の漕ぐカヌーに乗せてもらい、湖を横断。湖の周囲には建物もなく、ほぼジャングルである。「ああ、この舟の上で襲われたら死ぬな…」と漠然と思った。スリランカの名も知らぬ湖で1人の日本人が消えたところで、流石に日本の警察もお手上げだろう。私の不安をよそに少年が片言の英語で色々と説明してくれる。人柄の良さそうな少年だった。岸に着くと2頭だての牛車が待っていて、乗せられた。そのままジャングルの中を行く。もはや自分が今どこにいるのか全くわからない。ちなみに、この2頭の牛のうち右側のヤツが本当にダメなやつで、道は間違えるわ、急に立ち止まって草を食べ出すわ、最終的には歩きながらウンチしちゃうわで、散々御者のおじさんにぶっ叩かれていた。左のヤツは、珍しい蛇が現れておじさんが説明しているタイミングでサッとおしっこを済ませるなど、要領が良かった。「遠い異国の牛にも色々あるんだなあ…」と思うと感慨深く、自分がスリランカの森の中を牛車に乗って移動しているということもにわかには信じがたく、気温36度の蜃気楼で景色も揺らめいて、まるで幻の中にいるようであった。

森の中で牛車を降りると、今度はしばらく徒歩になり、最終的に小さな小屋にたどり着いた。そこには謎めいた女性が一人待っており、私たちに紅茶を振る舞ってくれるという。汗だくで歩いて到着した上に熱々の紅茶など飲む気もしないのだが、そんなこと言えないし、ここで彼らの機嫌を損ねようものなら、スリランカのジャングルで1人の邦人が消息を立つことになりかねない。さらに女性は、お茶のお供として、ココナツで作った生地にココナツと唐辛子のサラダ(?)を巻いた軽食のようなものを振る舞ってくれた。これが不思議と辛くない。爽やかな柑橘系の酸味があり、結構おいしかった。熱々の紅茶も、いざ飲んでみればそこまで嫌な感じがしない。そもそもこの女性はどこから来たのだろう。小屋にはキッチンと椅子があるくらいで、生活感はない。このツアー用にスタンバイしていたのだろうか。全てが謎であった。

 

次回、本場のアーユルヴェーダを体験↓

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