手羽作文

備忘録と反省文を兼ねて書くブログ

スリランカ旅行記⑥「象の孤児院とスリジャヤワルダナプラコッテ」

↓前回の旅行記

kaitensushitaro.hatenablog.com

最終日のハプニング

ついにスリランカ旅行の3日目にして最終日を迎えた。

朝は市場を見学(テレビでよく見るような、カラフルな野菜が積み上げられた市場)し、その後は紅茶の専門店へ。

スリランカといえば確かに紅茶が有名なのは知っていたが、このツアーの例に漏れず、私が買わないと終われない。しかし宝石に比べれば安いものである。ややお土産感覚が麻痺してきているが、致し方ないことだ。

しかし、紅茶屋を後にした車内でハプニング発生!

腹痛である。

元々お腹の弱い私であったが、連日のカレー生活についに耐えきれなくなったのだろうか。ほとんど両側がジャングルというような道を走っているときに腹痛を催してしまった。

ガイドさんに伝えると、「OK」と言ってしばらく走り、小屋のような民家の前で車を止め、中に入って何事か交渉を始めた。トイレを借りてくれたのだ。頼りになるガイドさんである。さらにトイレから出ると、「これを飲め」と言って、小さなグラスに入った謎の液体を渡してくれた。

ライムと薬草を混ぜた薬で、腹痛に効くらしい。

さすが、スパイス大国のスリランカである。まさかの民間療法をここで体験することになるとは。注意点としては「一気に飲め」とのことだ。なぜ一気に飲まなければいけないのかは分からない。分からないが、3日も一緒のガイドさんである。ここは信じて一気をするしかない。民家の住人の方もとても親切で、心温まる体験であった。

 

像の孤児院

薬のおかげか腹痛は収まり、この日の目玉スポット、「象の孤児院」を訪れた。

ここでは大量の像の孤児たちが育てられており、一斉に川で水浴びする様子が壮観で、観光客たちに人気なのである。確かに、それは迫力のある光景であった。

その後、象を間近で見られるスポットがあり、その柵の周りには観光客たちが集まっているのだが、中にいた飼育委員が私に向かって「カモン!」と言っている。どうやら象に触ってみないか、と言っているらしい。

行ってみると、象に触らせてくれ、写真も撮ってくれた。しかし、この時の私は暑さでどうにかしていたのだろう。撮影後、当然のように料金を請求された。しかも約1000円である。事後なので交渉もしづらい。この3日間、スリランカで何を学んできたのだ。

カモ日本人ここにあり、である。

飼育員も、たくさんいた観光客の中から、私のカモオーラを感じて指名したのだろう。象の皮膚は硬い毛が生えていてチクチクしていたが、それよりも心にチクチクと刺さる体験であった。

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孤児院の象。ぼったくられた写真はどこかに行ってしまった。

 

最大都市コロンボ

最後に車は空港のある最大都市コロンボへ向かう。

道すがら、ついに、あの世界一名前の長い首都「スリジャヤワルダナプラコッテ」を見る。見たところでどうってことはないのだが、とりあえず見ることに意味がある、気がする。

飛行機の時間までコロンボ観光である。

都会らしくビルが並んでいたが、なんと近くにビーチがあり、そこは人々の憩いの場で、家族づれたちが凧揚げをしていた。スリランカで凧揚げがこんなにメジャーだったとは。様々な形の凧が上がっている。さらにたくさんあるベンチには、そのそれぞれに若いカップルが等間隔で座り、愛を囁きあっている。京都の鴨川みたいな状態だ。

しかしさほど広くないビーチに全年代が憩っている。若いカップルたちは、うっかり自分の家族とかと鉢合わせたりしないのだろうか。

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コロンボのビーチ

時間つぶしに、スリランカで最も大きいというスーパーに連れて行ってもらった。これが驚きで、さほど大きくない。日本の地方の一般的なスーパーとさほど変わりない。日本の豊かさを感じる瞬間だった。

夕食の前に、ガイドさんから離れて、コロンボの街を1人で散歩してみた。

3日間、カモられ続けてきた私はそれだけで緊張である。途中で軍の基地のそばを通り過ぎたり、謎の老婆に話しかけられたりもあったが、無事に元いた地点に帰還。栄えていない地域もあり、その一部を垣間見ることができた。

そして、スリランカでの最後の食事であるが、なんと中華であった。

まさかの中華である。

これまで一食も欠かさずカレーバイキングだったのに、最後だけ中華。まあ、カレーは食傷気味だったのでありがたくはあるのだが…。

そうして、スリランカの旅は終わった。

ツアーだったとはいえ、初めて1人で行った海外は、勉強になることも多く、大変実りの多いものであったと思う。

一回りたくましくなったかのような気持ちでガイドさんと別れた私だったが、その直後の出国審査で突然何事かを話しかけられ、アワアワしてしまうという体たらくで、あとでよく思い出せばどう考えても出国審査官は「How are you?」と言っていたのであり、それすら返せなかったことに、先ほど感じた成長が錯覚であることを知るのであった。

更にいえば、帰りの飛行機でも「チキンor◯#$%△&◇」の「◯#$%△&◇」が聞き取れず、結局チキンカレーを食べる私であった。本当に何も成長していないのである。

しかし、海外に行くと毎回思うが、成田についたときのあの安心感は何だろう。もしかしたらあの安心感を味わうところに海外旅行の醍醐味があるのでは、と思われるくらいに、あの安心感はプライスレスである。

スリランカ旅行記 終わり)